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そば、うどんのだし、薬味

 

だしの作り方のコツ(カツオ節)

そば、うどんのだしを取るものとしてカツオ、サバ、イワシなどがありますが、最も一般的なものとしてはカツオ節が挙げられると思います。しかし、しっかりとした味を必要とする時には、サバ節なども併用するほうが、旨味が強く出るようです。ただし、カツオ節以外の節類を使用するときは、臭いのクセもあるので、鍋に入れたら、少しの時間フタを取って、よく沸騰させるほうが良い様です。沸騰させている間に、節類の持っているクセのある臭いが、蒸発してしまうからです。沸騰させないと、臭いは蒸発しません。これは、勢いよく蒸発する水蒸気と共に、臭いの成分が蒸発していくからです。しかし、カツオ節の場合は、沸騰を続けると、良い風味が蒸発してしまうのと、渋味などが出るので、だしを取ったら、さっと引き上げる方がよいようです。

だしの昆布について

昆布は、グルタミン酸の旨味が強い。うどんのだしには昆布をよく使いますが、昆布だけではしっかりとしただしにはなりにくいので、カツオ節、煮干しなどが併用されます。これらの旨味は、イノシン酸が主体ですからグルタミン酸との相乗作用で、旨味が強く感じられるようになります。イノシン酸が加わるといっても、やはり基本になる旨味を持つ昆布は、だしにとって重要です。美味しいだしの出る昆布を使うことが必要です。昆布の旨味は、3年ほど寝かすことで生まれ、しっかりとした味のだしが出るようになります。良い条件で干した昆布は、海からついてきた微生物の作用で、自然に成分などの分解が行われて旨味をもつようになります。

しかし、干した条件の良くない昆布や、品質の良くない昆布は、赤茶けた色になったり、真っ白なマンニットという炭水化物が噴き出したりします。このような昆布では、良いだしは取れません。昆布は同じ種類でも、海の条件によって、厚さ、幅、長さ、堅さなどが異なります。それによって昆布の味が変わるので、どんな昆布を選ぶかは非常に大切です。良いだしの出るのは、真昆布利尻昆布などのように、黒く、しっかりした肉厚のものです。

だしの煮干しについて

煮干しは、カタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシ、ヒラゴイワシ、イカナゴなど、いろいろなものがあり、それぞれに特有の風味と味があります。いずれも、脂肪の含量の低いものがよく、脂肪含量の高いものは、脂肪が酸化していて、不快な油焼け臭がするので、だしの風味が低下するからです。節類よりも、煮干しの方が、イノシン酸などの旨味成分が多く、濃いだしが出ます。ただし、頭や腹は取った方が、生臭みは少ないし、渋味も出にくく、さらに、軽く煎ると、香ばしい臭いが出ると共に、だしも濃いものが出ます。

だしの地域差

そばやうどんのだしは、地域によって様々ですが、特に、関西と関東の差が大きく、関東濃口醤油で味付けするのに対して、関西では薄口醤油の場合が多く、また、名古屋のように、うどんを八丁味噌で煮込むといったものもあります。

関西の場合は、あっさりとした味付けに仕上げるために、薄口醤油を用いますが、この醤油は塩分が強いので、たっぷりとだしを使う必要があります。ただし、そのだしが濃厚すぎては、せっかくの薄味にだしのクセが感じられるので、しっかりしただしでありながら、しつこくない味に仕上げる必要があります。その点では、昆布やカツオ節以外のだしの使い方には注意が必要です。

関西で薄口醤油が使われるのは、料理の材料に、瀬戸内海でとれた白身の魚や新鮮な野菜が年間を通して使えたことから、素材の風味を消さないで、味付けするためであると考えられます。これに対して、関東で濃口醤油が使われるのは、味の濃い、脂肪分の多い魚や、保存した野菜などが使われたために、醤油の味で食べる必要があったと考えられます。その日常の醤油の違いが、そばやうどんのだしの味にも地域差となって出てきたものだと思われます。

そばつゆの特徴

そばつゆは、かえしを作り、これを熟成させてから、だしで薄めるのが一般的ですが、熟成の時に腐敗させないよう注意が必要です。そのため、実際に行われているかえしの作り方では、砂糖をかなり多く加えています。その量は、たいていが、砂糖が水に溶ける限界(飽和に近いもの)を加えています。砂糖の水に対する飽和の濃度は、20度のとき、大体70%弱で、その比率は水1に対して、砂糖2の割合です。醤油や酒などの水分に対して、飽和になる分量の砂糖を加えて煮れば、いずれも保存性のある濃度ですから、熟成して長持ちします。ただし、酒や味醂は、アルコールが蒸発すると保存性が低下するので、あまり長く煮立て過ぎない配慮が必要です。

熟成の必要な理由は、各調味料の味を構成している物質が、お互いに絡み合うのに時間を必要とするからです。とくに、水の分子には、構造に隙間があり、この中に、各種の物質が頭を突っ込んで安定するまでに時間が必要です。安定した状態になると味も溶け合って良くなります。

調味料の特徴

醤油については、前述したので、ここでは塩と砂糖について説明します。

は旨味を大きく左右する調味料ですが、純度の高い専売塩(専売塩は、塩化ナトリウム99%という高純度で、にがり分などの不純物をほとんど含まない。そのため、塩味をストレートに感じる。)は、塩味が尖って感じるので、だしに加えた場合、あまり良い味に仕上がりません。にがりを加えて、再結晶して作った、味に深みのある塩を使うのが良い。味覚というのは、非常にデリケートで、わずかな塩味の差が大きく全体の味に影響するものです。特に、にがりなどを加え、ほのかな苦味があると、だし全体の味にも深みが感じられます。

次に砂糖(砂糖の製法は、一昔前までとは異なり、純粋な糖分を取り出す技術が発達したため、現在作られているのはグラニュー糖のように純度の高い砂糖がほとんどです。そのため、色の着いたザラメなどにはカラメルで着色してあるものもあり、注意が必要。)ですが、種類が非常に豊富です。最も純度の高いグラニュー糖から、黒糖まであり、それぞれ味が違います。

甘味としては、グラニュー糖を使うと、くどい味をつけることなく、安定した味を得られやすい

甘味は、味の中で、特に気をつける必要があります。その理由は、甘味は、細かい味を消して、味覚に感じなくする働きがあるからです。くどい甘味や、濃い甘味があると、全ての旨味が消されてしまい、全体の味のバランスを崩してしまいます。だから、淡白でクセのない甘味であるグラニュー糖が無難なようです。

甘味の材料としては、砂糖のほかに、味醂があります。味醂は、ブドウ糖の味を主体に、他の甘味も持っていますから、醤油や塩などともあうのですが、味醂には、アルコールが含まれているから、最初に煮切るか、調味料を合わせてから、十分に蒸発させて、アルコール分を蒸発させてしまう必要があります。これは、清酒を加えた時も同様です。

薬味について

ワサビは、そばの特有のにおいを隠し、味を引き立てる効果がありますが、うどんにはあいません。一般的にはあまり使われませんが、うどんに以外とあうのがコショウです。

ネギは、そば、うどん共に相性がよく、品種の違いや切り方の工夫で、風味に差異が出ます。ネギの刺激は、硫黄を含んだアリル化合物と呼ばれるもので、食欲を刺激する作用があります。

唐辛子もそば、うどんの両方に合います。唐辛子にはカプサイシンと呼ばれる辛味成分が含まれており、これは強い刺激と共に、甘味も感じられるものです。そして吸収されると、代謝を高め、身体を温める作用があります。また、暑いときには、いったん体が温まった後、今度は温度が下がり、涼しく感じるようになるという効果もあります。この他、カプサイシンは食欲増加作用も持っています。

また、野菜などの活用も考えられます。意外とそば、うどんとあうものがあります。薬味としてというより、麺に打ちこんでみると良いでしょう。そば、うどん共に、、薬味なども工夫してみると新しい発見が出来ると思います。

※なか川では、通販商品で紹介しているように、麺との相性がよく、健康に良い食材として、モロヘイヤ、ヤーコン、ウコン、根昆布、豆乳、金胡麻などを取り入れた麺づくりに取り組んでいます。それによって、風味、食感、また湯で時間等も変わってくるので面白いものです。

−そば、うどんのだし、薬味−

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