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そば

 

そば粉の種類と味の特徴(白いそば、黒いそば)

そばは、どういうそば粉を使うかによって風味や触感が、かなり異なってきます。

そばの中心部を挽いた白いそば粉で打ったそばは、口当たりが滑らかで、弾力があり、コシが強いという感じに仕上がります。

一方、甘皮部分まで挽いた黒いそば粉は、そばの口当たりは少し粗いが、コクと旨味が強く、出雲そばなどがあります。このようなそばは、つゆをつけてそのまま食べることが多いが、これは、そば自体の味がしっかりしているためです。そばの甘皮部分にはタンパク質が多く含まれており、これがコクを出していると思われます。

一番粉をとった後の二番粉になると、香りも一番粉のようなほのかな香りでなく、そば粉特有のにおいが出るので、小麦粉を混合する方が味が良くなる傾向にあるようです。

そば粉の保存方法

そば粉は挽き立てが美味しいといわれますが、これは保存中に空気に触れることで、そば粉の一部成分が酸化するためです。

粒のままで保存すれば、そばの種子が生きているから酸化しにくいのですが、粉に挽いてしまうと、空気に触れる面積が極端に大きくなるので酸化が進むのです。

そば粉を保存する時には、冷蔵するのはよくありませんが、温度の低いところがよいようです。

また、そば粉は、日光があたると粉臭が出てきますが、これは微量ですが、そばに含まれている脂肪が酸化するためです。

そばのつなぎの働き

そば粉には、小麦粉のようにタンパク質の分子がからみ合って粘りが出るという性質はありません。これは小麦粉とはタンパク質分子の構造と性質が異なっているからです。そのため、つなぎがないと打っている途中で切れやすくなります。

そば粉だけでそばを打つ場合も、そば粉のデンプンの一部を加熱することで、のり状にし、接着します。そのため、そば粉の一部に湯を加えてねったり、水を加えて加熱してデンプンをのり状にする作業が必要です。

小麦粉を混ぜて、つなぎにするのが最も手軽ですが、これはうどんに粘りがあるのと原理が同じだからです。つなぎの小麦が多くなるにしたがって、そばの風味は薄れていきます。

そば粉より小麦粉の方が多いそばがありますが、これにはそばの弾力がなく、ザクザク切れやすくなります。小麦粉が多いと作りやすいですが水分も多く吸い込みやすく、水っぽくなります。

他につなぎとして使われるものに卵がありますが、卵黄には、※レシチンと脂肪が多く含まれています。レシチンには水と油を乳化させる働きがあり、卵黄の脂肪分がそばを打ったときになじみやすくなります。その結果、そばの味が良くなり、脂肪によるコクも出ます。ただし、卵白は加熱することで弾力がなくなります。また、卵黄よりも滑らかさがなく、乳化力も小さいが、これは卵白にレシチンがないからです。

※レシチン・・・脂肪の一種で、乳化剤の働きをする。大豆にも多く含まれている。

そばの打ち方

そばを打つうちに、ボソボソの粉がまとまっていくのは、こねるのにしたがって、デンプンが水となじみ、デンプン粒子が水を吸って、デンプンの接着が増加するからです。

また、そば自体がもっているデンプン分解酵素のアミラーゼの作用により、デンプンが分解され、糖類が増えて、これが接着力を増加するために、粉がまとまっていきます。

温度や湿度によって打ち方を変えることがあるのは、生の粉には「アミラーゼ」や「※プロテアーゼ」といった酵素があり、これは気温や水温が高い方がよく働いて、つながりやすくなるからです。ただし、切る時には、少し温度の下がっている方が、生地が堅くなり、きれいにそばが切れます。

打ち粉は当然そば粉でないと味が落ちます。また小麦粉だと、水分が加わると粘りが出るので打ち粉の意味がありません。

※プロテアーゼ・・・タンパク質を加水分解する酵素。魚や肉類など、タンパク質の多い食品に含まれている。植物では、パイナップル、イチジク、パパイヤなどに含まれている。

そばの茹で方

そばを茹でるときは、たっぷりの湯が強火でボコボコ沸騰していることが大切です。粘着の弱いそばの麺線では、デンプンがすばやく加熱されないと、湯に溶けてしまいます。だから、そばを入れても温度が下がらないよう、たっぷりの沸騰した湯が必要なわけです。そうでないとデンプンが糊になりにくく、麺線がつながらずに切れてしまいます。

茹でるときの水質ですが、有機物、とくにアンモニア態窒素が多い大都市の水道水では、※pH(ペーハー)がアルカリ側にあることが多く、タンパク質や繊維が溶け気味になり、麺が柔らかくなったり崩れたりしやすい。

ただ、あまりミネラルの少ない水でも、そばに含まれるミネラルが溶けて出て麺が崩れやすい。適度のカルシウム(1リットルに10mg〜30mg程度)が含まれている水が良いようです。

茹で上がったそばは冷水につけます。これは表面を冷すことで、デンプンを固め、麺同士がくっつかないようにするためです。冷してデンプンを固めないと、表面の糊状のデンプンが互いにくっつき、そばが一つの団子になってしまいます。

また、水で冷した後、水気を切らないと余分な水分を吸収しズタズタに切れやすくなります。とくに小麦粉の多いものほどこの傾向が強くなります。

※pH(ペーハー)・・・水素イオン濃度をあらわす時に使う用語。pH7が中性で、pH7以上がアルカリ性、pH7以下が酸性となる。      

そばの栄養価

そばの主成分はデンプンですが、良質のタンパク質と食物繊維が多く、デンプン性食品の中では栄養的価値は高い方です。したがって、そばに卵を加えれば、エネルギーとタンパク質のバランスは良くなります。

また、ビタミンB1なども小麦より多く、さらに、食物繊維が多いから、便秘気味の人に良く、カロリーも低いのでダイエットにも良いといわれています。ただし、つゆ、だしなど塩分の多いものを多く摂取することになりやすく、その点は注意が必要です。

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