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冷凍うどんは、さぬきうどん?

 

冷凍麺でも、冷凍うどんについては触れているが、麺業新聞に「冷凍うどんはさぬき風がベストだろうか」という記事が出ていたので、少し違った角度から、冷凍うどんについて考えてみたい。まず、記事の内容から。


インターネットで「冷凍うどん」と打ち込むと約117万件がヒットする。この全部を検索するとなると、ほぼ不可能に近い。そこで最初の20件の内容がどうなっているか調べてみた。・・・


で、気になるので、「冷凍うどん」をYAHOOで検索してみると、なか川の冷凍麺のページが55位、ついでに「冷凍麺」で検索すると、2位でした!

ちなみに「冷凍麺」1位は、日本冷凍めん協会提供「冷凍めんの達人」、やっぱり、協会には勝てないか・・

さて、話を元に戻して、記事の続き。


トップに表示されたのは「加ト吉」のホームページである。さぬきうどんの本場・香川県に本社があり、冷凍うどんの代名詞といってもいいほどのシェアを持っているのだからこれは当然のことだろう。以下、上位20件のほとんどが「さぬき」あるいは「さぬき風」のコシの強さを強調した内容である。ただ、例外が一つだけあり、11番目に「伊勢うどんの山口製麺」が出てきた。

この結果から推察されることは「冷凍うどん=さぬき(風)うどん」と理解されているということだろう。さぬきうどんの場合、そのコシの強さが高い評価を受けてきた。この茹でたてのコシの強さを維持して流通させるのに冷凍という手段が最も適切であったことから、さぬきうどんに優位に働いたものと見られる。

だが、果たしてこの「冷凍うどん=さぬき(風)うどん」という構図は製麺業界にとって望ましい姿なのだろうか。

東京都製麺協組(小幡拓也理事長)は、全国で最も共同購買事業を活発に行い、数億円の販売実績を持っている。その中でも冷凍うどんの取扱量はダントツである。この冷凍うどんについて、同組合の林達朗事務局長から、こんな興味深い話を聞くことができた。

冷凍うどんの場合、組合員がお客に頼まれて、まず注文してくるのは、知名度が高いということもあってか、さぬきうどんの本場のメーカーの商品だという。しかし、このメーカーの商品はさぬきうどん独特の「コシの強さがあまりにもある」ということなのか、「硬すぎる」として、「もっとコシの弱いうどんはないか」ということになり、柔らかめの食感を持っている、関東のあるメーカーの商品におきかわっていくケースが多いという。これは面白い話である。価格が違うのではないか、と思って聞いてみると両者の商品に価格差はないという。

考えて見ると西日本において、「コシの強い、食感の硬いうどん」が好まれているのは香川県を含む四国の一部地域でしかないのではないか。大阪のうどんも、金沢のうどんも、博多のうどんも、柔らかい食感がもっぱら好まれてきた。

東日本は西日本よりは「コシの強い、食感の硬いうどん」が好まれる傾向があるが、それでも一部の例外を除き、さぬきうどんほどコシの強さはなく適度に柔らかい。

東京協組において、「いつの間にか関東のメーカーの冷凍うどんに切り替わる」のは、関東のメーカーであり、関東に住む人々のうどんの好みを熟知していることが有利に働いている、といえるのではないだろうか。

だと、すれば今の「冷凍うどん=さぬき(風)うどん」という構図を変えていける可能性があるのではないだろうか。

ましてや高齢化社会である。歯の弱いお年寄りがこれからますます増えてくる。柔らかい食感のうどんが好まれる地区にある製麺企業も冷凍うどんにチャレンジしていってもいいのではないか。「柔らかい茹でたてうどん」の市場が必ずあるような気がする。

麺業新聞(平成19年1月19日)


さて、いかがでしょうか?広島県で考えてみると、特別、硬い食感が好まれているともいえないけれど、コシは求められているような気がします。そして、、元々が、「東のそばに、西のうどん」といわれるように、うどん文化圏なので、そばにまで、コシを求める傾向があるように思います。そのコシですが、なか川の試食販売などを通じて感じることは、食通でない方の多くは「コシ=硬い」と同義語となっているようです。だから、そばでいうとそば粉の多く入った、切れやすいそばよりも、小麦粉の割合の高い、いうなれば、「うどんに近いそば」の方が、一般小売では、数量がさばけているようです。だから、よけいに、そば文化も育たないということだと思います。

さて、ではコシとは実際どのようなものなのでしょうか・・「コシ=硬い」なのでしょうか?食感を言葉で表現するのは難しいですが、「コシ=弾力に富んだ歯ごたえがある」の方がより適切なのではないかと思います。冷凍うどんにおいて、硬い食感のうどんを作るだけなら、茹で時間を短くすれば済みます。しかし、「弾力に富んだ」ということになると、やはり熟成によってグルテンの形成を促さなければなりません。

なか川では、「冷凍うどん」と、「冷凍手打ち式うどん」を作っていますが、「冷凍うどん」は、熟成時間が短く、圧延方向も同じ、これに対し、多少、コストもかかりますが「冷凍手打ち式うどん」(作り方の写真紹介は、リンク先のページ、中段以下)は、1日程度熟成させた後、様々な方向から圧延します。

そうすると、「弾力に富んだ」、「グニュ」とした食感になります。また、「うどん本来の味」というべきものも出て、淡白では、なくなります。

以前、加ト吉の冷凍うどんを作っているところを見学したことがありますが、さすがに機械設備も大きいです。そして、そこで、うどんも食べられるようになっていましたけど、確かに硬いです。なかなか「冷凍うどん=さぬき(風)うどん」の牙城は崩れないと思いますが、「弾力に富んだ」、「グニュ」とした食感を追求していけば、違った構図が見えてくるかもしれないという気がします。

  −冷凍うどんは、さぬきうどん?−2007.2.23

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